発達のとびら 発達障害の情報を、ひとつの入口から

よくある質問

検索で多い疑問に、まず短く答えます。くわしい説明は各ページに書いてあるので、答えの下のリンクからたどってください。答えはすべて、このサイトの記事に書いてある範囲で書いています。

かんたんにいうと

  • よくある質問に、みじかく答えます。
  • くわしいことは、リンクの先に書いてあります。
  • 金額は書いていません。窓口で確かめてください。

発達障害の基本

発達障害とは何ですか?

生まれつきの脳の働き方のかたよりによって、生活のなかで困りごとが生じやすい状態を指すことばです。病気とは異なり、育て方が原因でもありません。

主なものに、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、SLD(限局性学習症)、DCD(発達性協調運動症)があります。どれか1つに当てはまるとは限らず、重なることのほうが多くあります。

くわしく:発達障害とは

育て方が原因ですか?

いいえ。発達障害は生まれつきの脳の働き方のかたよりで、育て方が原因ではありません。かつて母親のせいだとされた時代がありましたが、その誤りはすでに正されています。

くわしく:発達障害とは発達障害の歴史

「知的障害を伴わない発達障害」とはどういう意味ですか?

発達障害と知的発達症(知的障害)は、併存することもあれば、しないこともあります。知的な遅れがない場合、困難が「本人の努力不足」と受け取られやすく、かえって支援につながりにくいことがあります。

手帳については、知的発達症をともなわない発達障害の場合、対象になるのは精神障害者保健福祉手帳です。

くわしく:知的障害を伴わない発達障害併存とグレーゾーン障害者手帳

「グレーゾーン」とは何ですか?

医学的な診断名ではありません。特性はあるものの、診断基準を満たすかどうかの境目にある状態を指して使われることばです。

グレーゾーンだから支援が要らない、ということはありません。また、診断がつかないことに時間をかけすぎないほうがよい場合もあります。困りごとがあれば、診断の有無にかかわらず相談できます。

くわしく:併存とグレーゾーン

特性は重なりますか?

重なることのほうが多くあります。たとえば「こだわりが強いのに、気が散りやすく忘れ物も多い」はASDとADHDの重なりとして説明できます。

ASDとADHDは、2013年(DSM-5)まで同時に診断できませんでした。重なりを意識することには実際の意味があり、原因を取り違えると支援が効きません。

くわしく:併存とグレーゾーン

診断について

診断はどこで受けられますか?

最初の一歩は病院でなくてかまいません。子どもの場合は、市区町村の保健センター、かかりつけの小児科、園や学校の先生、発達障害者支援センターなどに相談し、そこから児童精神科や発達外来を紹介してもらう流れが一般的です。

大人の場合は、発達障害者支援センターや精神保健福祉センターが相談を受けています。精神科・心療内科は、すべてが発達障害の診断を行っているわけではないので、予約の前に電話で確認してください。

くわしく:診断・検査の流れ全国の発達障害者支援センター

大人になってからでも診断を受けられますか?

受けられます。大人の診断で最も重要なのは子どものころの様子で、診断基準に「発達の早い時期から」という条件があるためです。母子健康手帳や小学校の通知表、家族から聞いたエピソードがあると診断が進みやすくなります。

手元に何も残っていない場合でも受診はできます。子どもの受診をきっかけに、親自身の特性に気づくこともあります。

くわしく:診断・検査の流れ

診断がつかなかった場合はどうなりますか?

診断がつかなくても、困りごとに対する相談や支援は受けられます。発達障害者支援センターは診断の有無にかかわらず相談できますし、グレーゾーンだから支援が要らないということはありません。

診断がつかないことに時間をかけすぎず、いま困っていることを減らす方向に動くほうが早い場合もあります。

くわしく:併存とグレーゾーン相談先・窓口

相談先と制度

発達障害者支援センターとは何ですか?

発達障害者支援法にもとづいて、各都道府県・政令指定都市に設置されている相談窓口です。診断の有無にかかわらず、無料で相談できます。子どもだけでなく大人の相談も受けており、地域の医療機関の情報も持っています。

どこに行けばよいか分からないときの最初の相談先として使えます。このサイトでは全国108か所を都道府県別にまとめています。

くわしく:全国の発達障害者支援センター一覧

療育手帳と精神障害者保健福祉手帳は何が違いますか?

療育手帳は知的障害のある人が主な対象で、法律ではなく国の通知にもとづいて自治体ごとに運用されています。そのため名称も判定基準も自治体によって違います。

精神障害者保健福祉手帳は発達障害を含む精神疾患のある人が対象で、精神保健福祉法にもとづく全国共通の制度です。2年ごとに更新します。知的発達症をともなわない発達障害の場合、対象になるのはこちらです。両方の要件を満たす場合は2つとも持てます。

くわしく:障害者手帳

手帳がないと制度は使えませんか?

手帳がなくても使える制度があります。たとえば療育の場(児童発達支援・放課後等デイサービス)を利用するための受給者証は、障害者手帳とは別のもので、手帳がなくても取得できます。ここを知らずに諦めてしまう方が少なくありません。

手帳の取得は義務ではなく、必要になったときに考えれば間に合います。

くわしく:制度・お金・手続き受給者証と福祉サービス

受給者証とは何ですか?

児童発達支援や放課後等デイサービスといった療育の場を利用するための証明書です。障害者手帳とは別のもので、手帳がなくても取得できます。申請の窓口は市区町村です。

くわしく:受給者証と福祉サービス

通級と特別支援学級は何が違いますか?

違いは「どこに在籍するか」です。通級による指導は通常の学級に在籍したまま、一部の時間だけ別の教室で個別の指導を受けます。特別支援学級は、小・中学校の中に置かれた少人数の学級そのものに在籍します。

この2つはよく混同されます。就学先は一度決めたら変えられないものではありません。

くわしく:学びの場の選び方

学校に配慮をお願いするにはどうすればいいですか?

通常の学級に在籍したまま、必要に応じて合理的配慮を受けることができます。学校(公立)には以前から合理的配慮の提供が義務づけられており、2024年4月からは民間事業者にも義務になりました。診断書がなくても相談できます。

相談の入口は担任、特別支援教育コーディネーター、スクールカウンセラーなどです。

くわしく:学びの場の選び方合理的配慮の求め方

仕事について

職場で合理的配慮をお願いするにはどうすればいいですか?

「場面を具体的に」「案を自分から」「会社の利点も」の3点をそろえると、問題提起ではなく改善提案として受け取られやすくなります。たとえば「会議が3件続くと午後の作業の精度が落ちる」のように、困る場面を具体的に伝えます。

2024年4月から民間事業者にも合理的配慮の提供が義務づけられています。

くわしく:合理的配慮の求め方

ADHDに向いている仕事はありますか?

「向いている職業リスト」を見ても、しっくりこなかった経験はありませんか。同じ職種でも、職場によって働きやすさはまるで違います。決めているのは職種より環境です。

ADHDの場合、締め切り管理や書類、片づけで苦労する一方、興味のある仕事では驚くほどの集中力を発揮することがあります。職種名で選ぶより、自分が苦労する場面と力を出せる場面から環境を選ぶほうが確実です。

くわしく:発達障害と仕事ADHDと仕事

そのほか

発達障害は治りますか?

発達障害は病気ではなく、生まれつきの脳の働き方のかたよりなので、「治す」という考え方はなじみません。このサイトでも「治る」「発達が伸びる」といった書き方はしていません。

一方で、困りごとは環境を変えるだけで減らせることが実際にかなりあります。席の位置を変える、手順を紙に書く、予定を前もって伝える——お金のかからない調整で解決することも多く、道具はその次です。

くわしく:発達障害とは困りごと別グッズ

発達障害を公表している有名人はいますか?

います。このサイトでは、本人が公表している事例だけを出典付きで載せています。「〜と言われている」という推測は載せません。歴史上の人物への「後付け診断」は、別のページでなぜ問題なのかを説明しています。

くわしく:発達障害を公表している人

ここに無い質問は

お問い合わせからお送りください。記述の誤りやリンク切れのご指摘も受け付けています。

制度の金額や細かな要件は、毎年度変わるためこのサイトには書いていません。最終的なご確認はお住まいの自治体の窓口でお願いします。

出典

最終更新 執筆 sin(ADHDとASDの兄弟を育てています。)