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ADHDと仕事

「気をつける」で解決しないことに、気をつけ続けるのは消耗です。記憶と注意に頼らない仕組みに置き換えると、同じ人が同じ職場で楽になります。

かんたんにいうと

  • 「気をつける」ではなおりません。しくみで解決します。
  • 忘れる前提で、外に書き出しておきます。
  • 興味のある仕事では、力を発揮しやすくなります。

前提:注意力は「増やす」ものではない

ADHDの困りごとに対して、周囲からも自分からも出てくるアドバイスは、たいてい「気をつける」「集中する」「メモを取る」です。

しかしADHDの特性は、注意を向ける先を自分で選びにくいことにあります。「気をつける」は、その苦手な機能をさらに使えという指示なので、効きにくいのは当然です。

有効なのは、注意力を使わなくても回る仕組みに置き換えることです。以下はその具体例です。

場面別の仕組み

1. 取りかかれない

やるべきことは分かっているのに、始められない。

2. 締め切りを落とす

3. うっかり・抜け漏れ

4. 物をなくす

5. 会議で話が入ってこない

6. 話しすぎる・割り込む

7. マルチタスクで崩れる

力を発揮しやすい条件

興味のある対象に対する集中は、ADHDの特性のうち最も活かしやすい部分です。「集中できない人」ではなく「集中の対象を選べない人」と考えると、仕事選びの筋道が見えてきます。

気をつけたいこと

転職を繰り返してしまうとき

環境が合わないから変える、という判断自体は正しいことがあります。ただ、同じ理由で辞めているなら、次も同じことが起きます。

辞める前に、何が引き金だったかを書き出してみてください。「人間関係」ではなく「曖昧な指示が多かった」「割り込みが常時あった」まで具体化すると、次に確認すべきことが分かります。

二次的な困りごと

叱責や失敗が積み重なると、不安や気分の落ち込みが出てきます。これは二次的な困りごとで、特性そのものより深刻になり得ます。

「もっと頑張る」で対処しないでください。 眠れない、朝起きられない、休日に回復しきらないといったサインが続くなら、主治医か就労の相談窓口へ。

薬について

ADHDには国内で承認された治療薬があります。環境調整や工夫が届きやすくなるためのもので、仕組みづくりと置き換わるものではありません。処方や変更は必ず主治医とご相談ください。本サイトでは薬剤名や用量の案内は行いません。

出典

最終更新 執筆 sin(ADHDとASDの兄弟を育てています。)